2009年11月29日日曜日

重心が移行しつつある情報通信技術市場

ここにご紹介する図は、この2,3年、いろいろな講演の機会に使ってきたものですから、いまさら改めて紹介するのも気が引けたのですが、米国のSaaS関連企業経営者との雑談の中で、AppleやSonyのようなクローズドなテクノロジー仕様デバイスに重点を置いたサービスモデルに対しての疑念が話題になりましたので、改めてこの図をご紹介することにしました。

要は、クライアント・デバイスにせよ、サーバ・デバイスにせよ、そのプットフォーム・ソフトウェア技術のオープン化が促進され、さらに多様な仮想化技術の登場により、プラットフォーム中立なサービスを提供する基盤が揃いつつあるこれからの時代に、クローズドなテクノロジー仕様のデバイスを基盤とするサービスビジネスは難しくなるという考え方です。ゲーム機器等、コンシューマ向けビジネスについては、この考え方は当てはまらないかもしれませんが、携帯電話やUMPC等のビジネス用機器については、この傾向がはっきりと読み取れます。

サーバ機器については、Sun Microsystems社の例からも分かるように、既にクローズドなテクノロジー仕様による優位性は見られなくなりました。各種仮想化技術の進歩がこの状況をより確かなものにしています。クライアント側ビジネスにせよ、サーバ側ビジネスにせよ、既に、すべての情報通信技術ビジネスがクラウド上のサービスに重心を移しつつあると言ってよいでしょう。


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